フランスで製作された、リジューの聖テレーズ(幼きイエスの聖テレジア/Sainte Thérèse de l’Enfant-Jésus, 1873–1897)を描いたアンティークメダイです。
聖テレーズは24歳という若さで亡くなったカルメル会修道女で、「小さき道(Petite Voie)」と呼ばれる霊性で知られています。日常の小さな行いを、大きな愛と神への信頼をもって捧げることを説き、現在も世界中で篤く崇敬される聖人です。
[商品詳細]
*製造国:フランス
*製造年代:1920年代〜1930年代頃
*素材:合金・銀張り
*本体直径:約18.3mm
*吊り環を含む全長:約22.2mm
*表面:リジューの聖テレーズ
*裏面:聖テレーズの言葉・カルメル会系紋章
*作者署名の刻印あり
*表面 ― 聖テレーズの肖像
表面には、カルメル会の修道服とヴェールを身につけた若きテレーズの胸像が、美しい浮彫で表現されています。
一般的な聖テレーズのメダイでは「十字架と薔薇」を抱く姿が多く見られますが、本品は彼女自身の肖像を大きく取り上げた端正なデザインです。
右下には彫刻家の署名「A. Zucchi」のサインが確認できます。
裏面 ― 聖テレーズの有名な言葉
外周には、
SŒUR THÉRÈSE DE L’ENFANT JÉSUS
「幼きイエスの修道女テレーズ」
と刻まれています。
中央には、
JE VEUX PASSER
MON CIEL
A FAIRE DU BIEN
SUR LA TERRE
現代フランス語では、
JE VEUX PASSER MON CIEL À FAIRE DU BIEN SUR LA TERRE.
「私は天国にあっても、地上の人々に善をなすために過ごしたい」
という、聖テレーズを象徴する有名な言葉が刻まれています。
これは単に「死後も良いことをしたい」という意味ではありません。
テレーズは、自らが天国へ召された後も地上の人々のために祈り、人々を神へと導き続けたいと願っていました。後に有名になる「天から薔薇の雨を降らせる」という聖テレーズ信心にもつながる思想です。
そのため、このメダイには、
「聖テレーズよ、天国から私たちのために祈り、神へと導いてください」
という、聖人の取り次ぎを願う信仰が込められていたと考えられます。
カルメル会の紋章
裏面下部には、王冠を戴いた盾形のカルメル会系の紋章が刻まれています。
盾には3つの星が配され、聖テレーズが生涯を捧げたカルメル会との結びつきを明確に示しています。
つまり裏面は、
聖テレーズの修道名
+ 聖テレーズ自身の言葉
+ カルメル会の紋章
という構成で、彼女の生涯と霊性を小さな一枚に凝縮した信心具となっています。
「小さき道」のメダイ
聖テレーズが説いた「小さき道」とは、偉大な業績を成し遂げることではなく、日常のごく小さな行為を愛と信頼をもって神に捧げるという信仰の道です。
そのため本品は、謙遜・神への信頼・小さな愛の実践・祈り、そして天国からも人々を助け続けるという聖テレーズの使命を象徴するメダイといえます。
年代について
聖テレーズは1897年に亡くなり、1923年に列福、1925年に教皇ピオ11世によって列聖されました。
興味深いのは、本品の銘文が「SAINTE(聖女)」ではなく、修道女を意味する「SŒUR THÉRÈSE」となっている点です。
これは初期の図像・呼称を残している可能性があり、1923〜1925年頃の製作という可能性も考えられます。ただし、「SŒUR」という呼称は列聖後の信心具にも用いられ得るため、この表記だけを根拠に1925年以前と断定することはできません。
同じ言葉を刻んだフランス製メダイには1930年代とされる作例も確認されているため、本品は慎重に、
フランス製・1920年代〜1930年代頃
と推定しています。
特に聖テレーズが列聖され、その信仰が世界的に急速に広まった時代に属する初期の聖テレーズ信心メダイとして、大変興味深い一点です。
素材・サイズ
本体は合金をベースとした銀の板張り(銀張り/シルバープレート系)です。銀無垢を示すフランスの公的銀品位刻印は確認できません。
小さなメダイの中に、聖テレーズの肖像だけでなく、彼女自身の有名な言葉とカルメル会の紋章まで刻まれた、非常に象徴性豊かなアンティーク聖品です。
「天国にあっても地上の人々を助け続けたい」――若くして世を去った聖テレーズの祈りと「小さき道」の精神を、100年近くの時を越えて今に伝えるメダイです。
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販売価格 |
4,500円(税409円)
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| 型番 |
Me018 |